2013-03-30

メトロポリタン美術館をぬるく鑑賞

住み始めて2か月が経過。ほんと月日が過ぎていくのは早いですねーーー。
スーパーめぐりとか、ニンテンドーワールドのイベントに行ってみるとか、そんなことをしてたらあっという間だったよ!!

・・・・そんなことでいいのか、という自覚がさすがに芽生えたので、やっとメトロポリタン美術館へ行くことにした。


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ドラマ、ゴシップガールでランチしてるところだーーー!!と興奮するわたし。
割と朝早く行ったので、人が少なめ。

立派な石造りの建物の中は空間が広くて、大英博物館とかルーブル美術館に比べたら新しいかんじ。
いつものようにWiki先生にご登壇いただいたところ、約20年かけて、1902年に建物が完成したそう。
場所はニューヨーク市が寄付したそうだ。へーーーー。

中は本当に広くて、お目当てのヨーロッパ絵画の部屋に到達するまでにすでに1時間以上が経過。
ではわたしが気になった作品をぬるく紹介いきたいと思います!


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Woman in Profile

おおーこれはピカソが本気だったころの絵!!
・・・・と言ったところ、案の定、「本気ってなんだよ」とつっこまれました。
「この頃はパリに行ったばっかりで(略)ピカソはかなり頭の中にいろいろな構想があって、それをキャンバスに(略)」
と夫が解説をしてくれたのですが、ヘースゴイネーと聞き流す。
これ、20歳のころ作品だよなあ。すごい。
ちなみに上記に貼ったリンクの通り、これはパリの浮かれた社交界を描いたものだそう。
色やら、白い毛皮と思われる部分の質感やら、なんだかわくわくする絵。


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Mäda Primavesi

クリムトきたーー!
これは銀行家のお金持ち(と思われる)と女優の夫婦が自分の娘を描いてもらったものだそうで、こんなおしゃれな肖像画だったらうれしいだろうねえ!とこれまたどこに視点があるのかわからない感想。
この立ち方が挑むようでかわいいなあ。たぶんツンデレだよね、この子。


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なんだこの絵は!!!
手前の女の人の色を塗る前に飽きちゃったのかなあ?とつぶやいたところ、
「これは効果で(略)、狙いは(略)」
というガイドが遠くから聞こえた。
しかし、ほんとにいやらしい顔をしている。このおっさん。タイトルを見てみる。

The Englishman

ぶっ!!!思わず吹き出した。
フランス人が、イギリス人をこういう風に描くって、意味深だよなーとおかしくなってしまった。深読みかもしれないけど。
この時代は、イギリスはヴィクトリア女王によっていやらしいものとかが厳しく制限されていたので、ピンクなもののために、イギリス人はフランスまで遠征してたんだよねえ。

あ、今タイトル調べたら、ちょっと違ってた。
The Englishman (William Tom Warrener, 1861–1934) at the Moulin Rouge

名前まで明かされてる・・・・
ウィリアムさん・・・・「フランスまで来た甲斐があった!!!」みたいなのが出ちゃってますよ!!


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The Dance Class

ドガさんのバレエシリーズばっかりあるお部屋があって、非常に楽しい。
バレエのスカート部分(パニエ?なんていうんだっけ・・・・)の透けてる感じとかふわふわしてる感じとかいいなーー。
しかしこのおじいさんはなんだろ?邪魔だよねー、と感想を述べたところ、
「当時の華やかなバレエ団には絶対パトロンがいて(略)美しいバレリーナとパトロンを並べることで現実を表現(略)」
というツイートが聞こえた気がした。

しかし、ほんとにものすごい美術品の量。
中にはレストランやカフェ、ワインバー(!)もあったりと、1日すごせるようにはなっているんだけど、土曜日な上にちょうどお昼の時間にぶつかってすごい人だったので、退散することに。

その広さたるや、ぐおおおお、5月まで印象派とファッションの特別展やってる・・・・!!!というのに帰ってから気づく広さですよ・・・・

Impressionism, Fashion, and Modernity

25ドルはちょっと二の足を踏む金額だけど、近いうちにこの展示と、今日見れてないところに行きたいなー。
MoMAやルーブルみたいに、ただの日を作ってくれればいいのになあ、なんて罰当たりなことを思う庶民であった。

この他にもいろいろ見たので、いつものように追記にぺたぺたしておきます!!

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A Woman Seated beside a Vase of Flowers (Madame Paul Valpinçon?)

バレエシリーズの部屋の横にあるドガさんの絵。
これ・・・・なんというか、人物より花の方に力が入ってないですかね!!!といううがった見方をした。
なんというか、バレリーナを描くときと力の入れ方が違うような・・・・やっぱりロリコ・・・・(自重)
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Head of a Woman
これまたピカソさんのやや本気(失礼)の鬱時代、じゃなかった青の時代の作品。
ピカソは本当に多作だよなあ、って見るたびにため息。
ちなみに一番好きなのはやっぱりゲルニカかなあ。あの大きさといい、ずどーーーーんとくる。
バルセロナのピカソ美術館も楽しかった。

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Roses

こちらはゴッホの自画像のすぐ後ろにあった、同じくゴッホの描いたバラ。
この作品があの部屋の中では一番好きだった。緑と白が好みすぎる。
でもバラというより椿みたいだなあと思った。思うのは自由ですよね・・・・いや、好き勝手言ってすみません。

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Notre-Dame-de-la-Garde (La Bonne-Mère), Marseilles

これは今日見た中では一番好きかもしれない。ポール・シニャックさん。
なんとなくマルセイユってあまりきれいなイメージがなかったけど、この絵の中では素敵だなあ。
マルセイユで食べた魚のスープはこれまでの人生で一番おいしかったなあーーーーあの丘の上の教会の中はかわいかったなあーーーーーなんて思い出してたら、行きたくなってきましたフランス。


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Gray Weather, Grande Jatte
似ているけど、こちらはスーラさんの作品。
点描がシニャックさんより細かい。色がきれいだなあーーー。このふたりは本当に好き。

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Île aux Orties near Vernon


モネさんの絵もたくさんあるけど、この絵が一番好きだった。
しかしモネさん、睡蓮何枚描いてるんだろ。
解説の夫が、「この人、ほんとに水好きだよねえ」と言っていて、心から同意した。

で、今回わたしが最も飛びついた、というか、「ちょっと大丈夫・・・・?」と思ったのはこちら。

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Boiserie from the Hôtel de Cabris

18世紀フランスらしい、アントワネット様な感じで大好きな部屋なんだけど、あれ、え・・・・???部屋そのまま持ってきたの???
ちょっとよくわからなかったんだけど、フランスのグラース(Grasse)という町の建物としてパリで作られたものを持ってきた・・・・という感じなのだろうか?
グラースは、超のどかな田舎なので、こんなきんぴかがあったら浮くかもなーと思ったのであった。


(2013/4/16 追記)

「すごくいい美術館だと思うけどさー、25ドルは高いよねーーー」
と同僚に話したところ、
「え!?25ドル払っちゃったの!?」
という反応をされた。しかも複数人に・・・・

なんでも25ドルは「Suggested price」だそうで、
「これだけ払ってくれたらうれしいなーーでもまあ美術館の勝手な希望だから、払えるだけでいいよ」
という価格なのだそうだ。
希望小売価格みたいなものですか・・・・!?

わたしが行ったときは、手持ちの現金がなかったのでカード出したらなんの説明もなく、ばっちり2人で50ドル課金されてた。
ある同僚いわく、わたしたちみたいに何も知らない人は窓口で説明もされないので25ドル払ってしまうけど、事情を知っている人は1ドルとかで入っているそうで、この差は問題にもなっているらしい。

Met in fee-for-alll
‘Free’ museum sued over admi$$ions
(NEW YORK POST)

この記事みたいに。

しかし、なんというか、自主性に任されるものは難しい。
いくら1ドルでいい、って言われてもあの大きなすばらしい空間を維持するのにはお金がかかるでしょうし・・・・とか考えてしまう。
でも世の中には使い切れないくらいお金がある人もいるだろうし、ふむ。

Free Admission and Discounted Admission at New York City Museums(About.com)

もやっとしているけど、他にも希望小売価格(小売?)で見られる美術館・博物館のリストを見つけたので、自分の中の葛藤とともに、見に行こうと思う。

2013-03-29

Cool Englishへの道 ~「バイバイ」はダサイ~

今週もばっちり英語ランチをやった。
英語ランチの目標、それは


「CoolなEnglish、20代女子のオサレ英語を身につけること」
である。


この目標がすでにアレですが、はい、そんな冷たい視線は無視して今日もブログは始まります。

わたしはどうしても、「bye bye」について、ネイティブ子たちにこっそり聞きたかった。


・・・・というのは、オフィスで使っている日本人同僚が非常に多いからである。


しかし「日本人」というところがポイントで、ネイティブの人たちが使っているのは聞いたことがない気がするのだ。




バイバイってどうなの、とネイティブ子に聞いたところ、ふたりとも苦笑。





「ちょっと子供っぽすぎる・・・・


ダサイ・・・・




ふたりとも、オフィスでよく耳にしているからか、ちょっと言いづらそうに教えてくれた。


わたしは20代女子のオサレ英語を使いたいので、bye byeは脳内辞書から削除した。さようなら。




その後、なぜか話が最近ネット界隈で話題の、日本のぽっちゃり系雑誌について話が及んだ。




一応知らない人のためにリンク。


la farfa



「ぽっちゃり」の微妙なニュアンスを説明するのがなかなか難しい。


「グラマー?」って言ったら、バイリンガルのネイティブ子に、「それ和製英語なんですよ!」って言われた。
調べてみると、「glamour」という単語はあるけど、意味は「魅力、美貌、性的アピール」らしく、しかもあまり使われていないようである。(性的アピールは近いような気がするけど)




英語だとぽっちゃり感を出すのは「curvy」かなあ、って言われたんだけど、カーヴィーって、ちょっと前にダンスがあったことを思い出す。


あのダンスの目指すところは、出るとこ出て、引っ込むところ引っ込んで、な筋肉質な雰囲気なので、わたしのつたない英語だと、「ぽっちゃり」感がちゃんと伝わってない・・・・???


・・・・と思って、ためしにcurvyでGoogle画像検索をしたら、あ、たしかにぽっちゃりかも・・・・ってかんじだった。
確認されたい方はこちらからどうぞ。

Curvy(Google 画像検索)







和製英語むずかしいなーー、と思ってたら、こんな使えるリストを発見したので、これまたどうぞ。

誤用されているカタカナ英語、日本人が勝手に作った和製英語(英語のすすめ123)


体型といえば、ちょうど前日に、ネイティブニューヨーカーの40代後半の同僚に、


「女性の背が高いことはtallって言わないんだよ。丁寧にstatuesqueって言うんだよ」という話を聞いていた。


なんかフランス語から来てますな!って単語だけど、得意げにそんな単語教わったんだよーーーとネイティブ子たちに披露したところ、ふたりは吹き出し、






「あはははは!!古い!あんまり使わない!」

………………………






20代女子のオサレ英語の道は長く険しい。
あ、わたし30代でした。






では、いつものように、使える表現を追記部分に書いておきます。


Q.会社の「業績評価の上司との面談」ってなんていう?(超specificですねー)

A.「performance review」でいいんじゃない?

Q.いつもメールの最後に「look forward to-」を使ってるから違う言葉を使いたいんだけど、何かない?

A.「hope to -(例:hear from you soon)」とか。

ネイティブ子Aは、メールのやりとりが続きそうなときは使わない、と言っていた。

ネイティブ子Bは、「わたしも悩んでるー!」という反応!

look forward to- は日本語の「よろしくお願いします」的な感じなので、使いすぎはそんなに気にしないけど、ネイティブでもやっぱり繰り返しすぎる傾向があるらしい。

Q.「お疲れ様」みたいな表現ないの?

A.だからないって言ってるじゃん(笑)

帰りだったら、「Have a good evening」「See you tomorrow」かな。

Q.背が高いの「statuesque」がダサイことはわかった。逆の意味で、背が低いのを「petite」という、っていうのも教わったんだけど、これは大丈夫?

A.petiteは使う。洋服売り場でも、160センチ(!)くらいの人向けのpetite lineというのがあったりする。

Q.「腹持ちがいい」みたいな英語はあるの?

A.「stick to your ribs」というのを使う。

(例)That chocolate pudding really sticks to your ribs.


2013-03-24

魚が食べたいです

安西先生・・・!!魚が食べたいです・・・!!!!
元ネタこちら

外食のレベルが総じて高いニューヨークだけど、

火の通った魚

が食べられる場所があまりない気がする。
お寿司や、火の通った貝とか、エビとかイカは割と見かけるんだけど。
あ、マックのフィレオフィッシュとか、最近売り出したフィッシュボールみたいのは除外ね。
フライじゃないんだーーー焼き魚とか、煮魚が食べたいんだああああああああ
大戸屋行けばいいのかな。でも混んでるしなーーー。

でもって、さあ、お魚買いましょう!って思って、スーパーに行くと、当たり前のように生の魚は売っていなかったりする
で、冷凍食品売り場に、フライのお魚が売っていたりする。ちがうって言ってるじゃん!!と心の中でつっこむ。
結構大きいスーパーでもなかったりするので、これは結構カルチャーショックである。

で、おしゃれスーパー、ホールフーズに行くも、「ええええ!?魚1尾10ドル近くするの!?!?」と、貧乏性から買えず。
冷凍のお魚のパックもあるんだけど、何切れか入ってファミリーパックとうたってるものがこれまた10ドルするし。「うちは2人家族なんだよ!!」と悪態もつきたくなる。(冷凍だからいいんだけど10ドルが・・・・)

切り身が1枚100円とかで売ってる東京、ほんとすごい・・・・とすごすごと家路に着いたのであります。

そんな中、フェアウェイで、異様に安いお魚を発見。
「Porgy」と書かれた1ポンド3ドルとかそのくらいのお魚で、これは安いお肉とかに匹敵する価格。
その時は素通りしたけど、たまたま行ったコリアンタウンのスーパーにも1尾3.5ドルくらいのPorgyちゃんがいらしたので、ついに魚欲に負けて購入。
写真を撮ってないあたり、ブログに書く資格がないように思えるけど、説明すると、タイみたいなちょっとひらべったい薄い銀色の鱗の魚である。大きさ30センチ弱くらい。

で、結局Porgyってなんだ??
iPhoneの辞書(ウィズダムの古いバージョン)で調べても出てこない。
Wikipedia先生にお聞きしたところ、やっぱりタイ科の魚の一般的な名前らしい。

もっと詳しい説明がこちらにあった。
Porgy (SeafoodSource.com)
このサイトによると、Porgyという名前は、アメリカ原住民の人たちの「肥料」という意味を持つ言葉からきているそうで、つまり捨てられちゃうようなどうでもいいお魚だった、ということらしい。
日本語だと、「ヨーロッパマダイ」と言うらしい。へえええ。
魚はほんとに種類がいっぱいあるので、調べるだけで勉強になりますなあ。

このPorgyちゃんを使って、Staubを買って以来、やりたかったあれを作るしかない!!!!

(以前の記事:『嵐のあとのセントラルパークからおしゃれ生活を目指す』

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ということで、めでたく、野菜たっぷりアクアパッツァを作ったのであった。

Staubということを証明したくて撮ったけど、Staubかもわからないし、Porgyちゃんの姿形が見えない写真ですなこれ・・・・

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お皿に盛ってみたところ。もっときれいにすればよかった・・・・
白ワインもアサリもなかったけど、塩と乾燥バジル(※ホールフーズで買った苗の下の方が枯れかけてたのでそれを使った)を馴染ませたPorgyちゃんはばっちり味を出してくれて、おいしいーーーー!!!

結構大き目のお魚だったけど、あっという間に食べつくしてしまった。
これはホールフーズで10ドルのお魚ファミリーパックを買う日も近いかもしれない。

しかし、相変わらずスーパーめぐりしまくりで、ちょっと反省しているのである。
「たまには観光っぽいことしてみるか!」と一念発起してチェルシーマーケットに行ったら、横浜の赤レンガ倉庫みたいで、そのきらきらっぷりに疲弊して、コリアンタウンに逃れたのであった・・・・

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おしゃれな廃工場デスネーーーー
中にあるおしゃれなスイーツ屋さんをスルーして、スーパーとかキッチン用品屋さんにばっかり目がいくわたし、何かが終わってると感じた。さらに、このおしゃれタウンにノーメイクで上陸はちょっと不遜すぎた。


とにかく、このままではいけないような気がする。
「来週は絶対METに行こうね!!!」
と夫と決心した週末だった。

・・・・寒かったら行かないかも。


こんなだらりとしたニューヨーク生活いいのかな・・・・意識の高い人たちにちょっと分けてもらいたい。

2013-03-22

アメリカの下北系?Hipsterの生態

先日、英語ランチの2回目を開催した。(1回目はこちら→『「いただきます」は英語でなんて言うの?』)
今回は、ネイティブの子2人に、わたしも含めて日本人2人。
2人に、St. Patrick's day(セントパトリックデー)の出来事について、英語で容赦なくおしゃべりしてもらった。
3月17日がアイルランドにキリスト教を広めた聖人パトリックさんの命日だそうで、その日が祝日になっているのである。
この日は毎年パレードがあったり、緑とオレンジの服を着た人たちがやたらアイリッシュパブではしゃいでたりする日らしいのだけど、今年は特に週末にぶつかったので、金曜日からお祭り騒ぎだった。

おしゃれタウン、ウィリアムズバーグ(参考)の近くに住むネイティブ子Aがこんなことを言った。

「近所のダイナーのような場所に行ったんだけど、すっっごい大きいポーションの食べ物が出てきて、中ではヒップスターが騒いでて・・・・」
「ちょっと待った!ヒップスター??それって何????

わたしの質問に、ふたりは顔を見合わせて、ちょっと苦虫をかみつぶした、まではいかないけど、ああ、そうだよねえ、という顔をした。
スペルはHipsterで、と教えてくれた流れでネイティブ子Bが説明してくれる。

「うーん・・・・なんていうか、大きいメガネをかけてて」

ほうほう。

「髭をはやしてて」

ふむふむ。

ズボンがぴっちりしてて、カメラとか映画が好きで」

この辺でネイティブ子Aが吹き出す。

「あと、皮肉っぽい」
人と同じことが嫌いで、インディー音楽とか好きだよね」
「おしゃれなんだけど、なんかひねくれてるかんじ
「若い人が多いけど、30代中盤くらいまでいるかなあ」

・・・・・・・・

「なんか、下北沢にいそう
「そう!その通り!!!」

日本に留学していたことがあるネイティブ子Aが爆笑しながら答える。
アメリカにもいるんだ・・・・下北系
サブカル好きでおしゃれな皮肉っぽい人。いるいるいるいる!!!

ネイティブ子Aのおうちの近所はそんな下北系の人が多く集う場所で、コインランドリーすら個性的なんだそうである。(あ、ちなみに英語でコインランドリーはlaundromatという)

古いアーケードゲームが置いてあったりソフトクリームが売ってたりするんですよ・・・・」

洗濯する場所なのに、個性求めすぎでしょ!!!ヒップスターよ!!!
しかも口コミサイトYelpで調べたら評価高いしね・・・・好きだねえ、ヒップスターたち・・・・
ネイティブ子Aが、少し困ったように話してくれた。

「先日、40代の日本人の方に説明しようとしたら、『ああ、わかった!ヒッピーね!』って言われたんですけど、違うんですよーーー

う、うむ・・・・
確かにヒッピーと下北系は違う。
40代くらいで「下北系」って説明がピンとこない人だったら、そう思ってしまうのかも。
自分の知っていることだけで判断しちゃうようになるのは危ないなあ、とよくわからない教訓を得た。アメリカの下北系のおかげで。

日本にいたときは、こんな単語を聞いたことがなかったので、勉強になった、というか、やっぱり同じ年代、同じ性別の若者の言葉って教科書には出てこないし、実際におしゃべりして吸収したいなあ、と強く思った出来事だった。
ふたりとも、「Hipster(笑)」みたいな話し方だったけど、そういう微妙な雰囲気をつかむのも楽しいよなあ。

ネイティブ子Bが見つけてきてくれたヒップスターの説明ビデオがおもしろいので貼っておく。
見れば見るほどサブカル好きのおしゃれさん=下北系ですね、というのが伝わってくるのであった。




下北と言えば、踏切が地下に入るそうで
次に行った時には街の景観が変わってるんだろうなあ。
渋谷も変わったみたいだし、また迷子必至だろうなあ!


そう、わたしは下北が好きである。
髭はないし、ズボンぴったりもしてないしおしゃれじゃないけど、インディー音楽を愛し、ひねくれもので人と違うことが大好きである。
Hipster自称できるんじゃない・・・・???なんて考えが脳裏をよぎったのであった。


間違いなく、ネタっぽいのでやめた。


2013-03-18

SamsungのGalaxy S4発表イベントが酷評されている件

そろそろ定着してきた、読者のみなさま置き去り系の、ニュースから考えたことの記事です・・・・



先日、タイムズスクエアで見たSamsungのGalaxy S4の発表イベントが、IT系情報サイトで酷評されていて、興味深いのである。
(先日の記事:『タイムズスクエアでGalaxy S4発表イベントを見る』



Is Samsung scared of being too cool?(CNET)
タイトルを直訳すると、「サムソンはかっこよくなりすぎるのが怖いの?」である。すごい皮肉。





これまた直訳すると、「見てみて:サムソンの完璧におかしいGalaxy S4の発表」である。

ふむーーーー。
確かに、かなり「言われてみれば」になっちゃうんだけど、RADIO CITYとタイムズスクエアでイベントをやるのはすごいけど、「使い方の提案」として配置したであろう劇の内容は幼稚だったんだよな。

責任者の人が
「これがGalaxy S4です!(じゃーん!)」
って、携帯をポケットから取り出した時のこと、タイムズスクエアでは、
「え・・・・?S3とどこが違うの?」
という雰囲気が蔓延し、歓声が上がるとかもなかった。
まあ、これはきっとデザインの問題。

そのあとは、劇のつまらなさに寒さも手伝ったのか、イベント中にも関わらず、だんだん人が少なくなっていった。
前の方の席が空いてきて、「椅子空いたけど、座る?」とスタッフの人に聞かれるくらい。
わたしはあの劇中の英語が100%わかったわけでもないし、Samsungが主張したかったであろう、機能の理解に集中してたので、本当に「言われてみれば」の後出しじゃんけん的感想なのであるが。
イベントの様子を見たいという方は、上記のThe Vergeのサイトに動画があるのでどうぞ。


イベントに関する、極めつけの評価はこちら。


Samsung GS4 launch: Tone-deaf and shockingly sexist(CNET)
「Tone-deaf」は「音痴」とか、「正しい判断ができない」「感覚が鈍い」みたいな意味だそうだ。
後ろの言葉も合わせて訳すと、「センスが悪すぎる、女性差別にあふれたイベント」ってかんじだろうか。


この記事のMollyさんいわく、以下のような女性の描写がこれでもか!ってくらい出てきたのが勘弁して、という感じだったそうだ。


これでもか!ってくらい例を挙げてくれてるので、勝手に番号を振って、1個ずつ改行してみた上で、いい訳かわからないけど雰囲気を書いてみた。

(1)The Brazilian woman was hot (duh).
ブラジルの女性は情熱的だった、という当たり前的な表現


(2)A bride-to-be arrives on stage with a chirpy, "check out the ring!"
もうすぐ結婚する女性が「指輪を見て!」とはしゃいでいる

(3)The Air Gestures that let you control the phone without touching it are presented as a boon to giggly women with annoying voices whose nails are wet and who don't want to put down their drinks.

Air Gesturesという携帯を触らなくても操作できる機能は、「ネイルが乾いてないし、ドリンクを置くのがめんどくさいからから携帯に触りたくなーい」とかウザい声で言っちゃうような女性のための機能

(4)The comically alcoholic one, DeeDee, then proceeds to demo how eye tracking can pause a video when you look away from the screen... as she looks away at a hunky gardener type who proceeds to take off his shirt.

酔っぱらった女性が、イケメン庭師さんがシャツをはだけさせる、というシーンを使って、視線を追って動画を停止する機能の紹介
どうだろうか。
これで女性差別的、と思っただろうか。

書いてみると、1個1個は大したことないかもしれない。だから確かに、CNETのMollyさんがおっしゃる通り、「やりすぎ、盛り込みすぎ」、なのかもしれない。
今回のイベントは、その「やりすぎ、盛り込みすぎ」で笑わせることもできなかったし、一言で表すと寒いのかも。

しかしだ。日本でよく見るような気がするんだよな。これらの表現。

(1)はちょっとえろいコピーと一緒に、年中水着のグラビアアイドルのポスターが電車にかかっているのに近い気がするし、
(2)はあれでしょ、ゼクシィ(笑)とかさ、盛り上げてるじゃん、よく。
(3)は女子スマホ(笑ってあったよねえ、とか。
(4)はさすがにすぐ思い浮かばないけど、アンアンのセックス特集とか近くない?


日本のことはともあれ、14年間、テクノロジー業界で働いているというMollyさんは、女性が少ない環境に慣れていて、とくに問題ないし満足しているけど、たまーーーに、無視しちゃいけないような出来事が起きると言っていて、今回のこのイベントは、その無視しちゃいけない出来事にあたる、としている。
最後の言葉は、「騒ぎすぎなんじゃないの?」って思う人にばっちり釘をさしているように思うのだけど、みなさん、どう感じるだろうか。

But don't mistake any of those coping skills for some kind of obliviousness to the fact that the number of booth babes hasn't declined all that much since my first MacWorld and we just keep having these same conversations and troll attacks over and over and over.

(わたし訳:初めてMacWorldイベントに参加した時から、キャンペーンガールの数は減っていない。そして、同じような女性軽視にかんする議論や、男尊女卑の人からの攻撃もずーっと続いているということは忘れちゃいけない)
ううむ、これは難しい。まとめられない。ここまで書いといてなんですが。
ある一方では、女であることを利用して仕事をしている人もいれば、その一方で、男女の差をできる限りなくして仕事をしたい、と思っている人もいるということ。
わたしは後者なので、仕事相手に女性として対応されると、ものすごーく嫌な気分になる。
しかし、昔の上司に、「お前のキャラは女だから許されてる」と言われたこともあり、どこか甘えているところはあるのかもしれない。

ほんと、働くことって、まだまだ男性社会で、身の振り方とかいちいち考えるのメンドクサイデスネーーー。
どちらの働き方も尊重できればいいんだけど、まだまだそこまで大人ではないわたしだ。

だってこの記事で「うわあ・・・・」ってなるくらいだもん。




「キラキラ」も「女子」も小学生みたいな単語の並びで恥ずかしいからやめてほしいよね!とひねくれ者のわたしなんかは思ってしまうのだが。


はー。今日は思いがけず、難しい話題に足を踏み入れてしまった。
「とにかく、世の中の価値観は色々なんだよ・・・・」
と自分に言い聞かせていたら深夜になってきたので寝ます。おやすみなさい。






2013-03-17

英語の時制の一致は幻だった

・・・・のかも?

とりあえず、英語学習の最初の頃に「時制の一致」でつまずいた、という方たちに、届けこの朗報!!という思いから今日の記事をしたためている。

・・・・・・・・

あれ?こういう場合って、「したためる」は正しいのかな?と思って辞書で調べたら、



したた・める【▽認める】
 1 書き記す。「手紙を―・める」
 2 食事をする。
 3 整理する。処理する。
 4 支度する。 (出典:goo辞書)





ふむ、「書き記す」っていう意味があるなら「ブログ(の記事)をしたためる」でもいいのかな?
でもそういう使い方、あんまり見たことないし、やっぱりこの場合、間違ってる??

・・・・というようなことが、英語を使っているとよくある。
日本語から英語に辞書を引きながら直す、という作業をやっていると、よくこの状況にはまる。
(特に、背景を知らないものに対する翻訳ね!!以前の参考記事→『「英語ができる」という評価を「英語ができない人」がする評価』))

なぜそんなことが起こるかというと、多分、触れた英語の量の絶対量が足りないのではないだろうか。
上記の「したためる」の例だと、

「『手紙をしたためるは』言うけど、『ブログをしたためる』とは言わないでしょー」

というのは、日常の中で

「手紙」「ブログ」という名詞
   +
「書く」「記す」「残す」というような使われている動詞


この組み合わせについて、無意識のうちにデータベースができていて、その自分データベースの中から「こういう言い方してた例あったっけな?」と判断しているのだと思う。

そのデータベースは、こういう名詞と動詞の組み合わせだけじゃなくって、日々の自分の周りの言葉の使われ方、書かれ方について、新しい情報をどんどん取り入れていく。
その情報量がある一定に達したら、自分でも使ってみて、定着する、というのがわたしの仮説である。
若者の仲間うちの言葉、政治家の言葉、社内の言葉は、耳にしたことのない言葉だったら、共通言語を理解する必要があるし、1回理解してしまったらけっこう便利な言い回しだったり、みんながよく使っている言葉だったりするから、うわーっとみんな同じようなしゃべり方、使い方になるんじゃないかなあ。

で、英語の場合は、そのデータベースの蓄積がまだまだ少ないので、
「あれ?この言い方でいいのかな?」
みたいな迷いが生じやすい。
で、辞書を引いて、しっくりこなくて、ドツボにはまる・・・・

はい、上記それっぽいこと(?)を書きましたが、すべてわたしの個人の実感からくる仮説です。


超前置きが長くなったけど、英語だけでなく、言葉とは、「言葉遣い」という言葉があるくらい、「使い方次第」だと思うのである。
文法の正しさとかはもちろんあるけど、「問題な日本語」「こちら○○になります」「よろしかったでしょうか」参考サイト)みたいに、みんなが言っていたらなんとなく正しくなっちゃう、というか、通じるからいいじゃん、ということでそのまま使われるようになってしまうのである。

で、時制の一致の話である。
アメリカ人20代半ばのネイティブ子(女性)がばっちり、「He said this is....」と使っていたのである。
念のため、もう1人のネイティブ子(20代半ば・女性)にも時制の一致をさせるかどうか聞いたところ、「えー。それ過去形にしないなあ」とのこと。

おお・・・・いいんですか、現在形で・・・・!!!
あれ、意味がわからないんですよ・・・・!!!(涙目)

こんな2人に、文法詰め込み教育を受けてきた日本人が
「本当は時制を一致しなきゃいけないの!!」
とつっこんでいたのだけど、なんか、
「『ら』抜き言葉はいけないの!」
に近くないかなあ、この指摘。
ネイティブ子たちの反応は、「本当はそうかもしれないから、ちゃんとした文章書くときはそうするけど、普段はいいじゃん」というかんじで、「言葉ってそういうものだよねえ」と思ったのであった。


また、誰かに「そんな言い方しない」と言われた表現が、別の人に言わせれば「言う言う」となったりする。
以前、アメリカ人の60歳近いおじさんに、
「メールの最後のSincerelyはすんごい真心こもっちゃってる気がする。ちょっと気持ち悪い・・・・」
と言われたり、カナダ人30代半ばの友人の夫さんに、
「colleagueってwwww おじいちゃんみたいwwww 古いwwww ウケるwwww」
と言われたりしたのだが、

両方ともうちの職場のネイティブ子(20代半ば・アメリカ人・女性)使ってるし!!!!

みたいなことがある。(超意訳、「w」はイメージです)


なので、よくわからない「正しい」をひたすら追い求めるより、とりあえず使ってみるのはどうだろうと思っている。
で、使ってみて、その時に
「ちょww Colleagueってwwww」
みたいなことを言われたら、
「だまれ小僧!20代女子が使ってたんだぞ!」
みたいに迎撃すればいいのである。

あ、これ、
「てへぺろってなんだよwwww」
って言われたときに、
「女子高生が使ってましたがなにか?」
と言い返せる能力かも。

迎撃できるくらい、データベースを充実させなきゃなあ、と思っている今日この頃である。


・・・・・・・・
やっぱり年齢・性別ならではの言葉遣いも絶対あると思うので・・・・ご利用は計画的に。
無責任発言でした。





2013-03-14

タイムズスクエアでGalaxy S4発表イベントを見る

今日もまた、いつもの読者のみなさんを置き去りにするかもしれない・・・・


ちょっと前から、Samsungの新機種、Galaxy S4の話題がこちらの新聞をにぎわせていた。
よくよく考えてみれば、1か月前のスーパーボウルのときも、オスカーのときもSamsungのCMめっちゃ流れてたもんな。


そして、ついに本日、Galaxy S4の発表イベントをやるとのこと。
RADIO CITY MUSIC HALLという、歴史のある超アメリカーーって感じの劇場が会場らしいのだが、そちらは記者とかプレスの人限定。
タイムズスクエアで中継をするとのことなので、そちらに行ってみることにした。


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これ会場のRADIO CITY。このネオン、アメリカーーーーってかんじじゃない??
RADIO CITYというでかでかとしたネオンの下には、Samsung Unpack event episode 1という小さいネオンが入っている。
小さい方のネオンは、わざわざ演目に沿って入れ替えているのである。

ちなみにすごい人だけど、これはみんなプレスの人と思われる。
Twitter見てたら、「全然入れないんだけど!」みたいな罵詈雑言が・・・・寒い中みなさんお仕事おつかれさまっす!!




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RADIO CITYの通りの向かい側では、レミゼのバリケード・・・・???と思わせるようなハリボテ(失礼)が。
この中から、お兄さんたちがでてきて、ダンスをしていた。
よく見ると、4と書かれたジャケットを着ている。


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で、こちら、タイムズスクエア!
すごい人である。
「こんなにGalaxyファンがいるとは・・・・!」と思いきや、持ってる携帯はiPhoneだったりする
なんという・・・・って、わたしも人のこと言えないiPhone4ユーザー

開始予定の19時を少し過ぎたころにモニターにRADIO CITYの様子が写って、イベント開始!!

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おおおー、この赤いカーテン、まるい天井、すごい!
RADIO CITYで公演する演目のように、下からオーケストラピットや小さな舞台が出てきて、ぐるぐる場面を変えて寸劇(これまた失礼)を繰り広げながら商品の紹介。

商品の紹介はさらにみなさんを引かせてしまうのでここではしないよ・・・・!!
というか、わたしはそこまでガジェ子ではない。だってほら、iPhone4を使い続けてるくらいだし。
つまり単におもろそうだからイベントに行きたかったというミーハーっぷりです。すまん。全世界のガジェ野郎/子のみなさん。





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やっと20時近くなって暗くなってきて、さっきのハリボテダンサーズがこちらにも登場!
写真左側の青いモニターの真ん中の人たち。
相変わらず「4」ジャケットを羽織って、素敵なダンスを披露していた。
すごい。タイムズスクエア沿いのブロードウェイを俯瞰した映像はきらきらで、おしゃれなダンスミュージックも相まって、これぞアメリカーーーーー!感満載。
言い過ぎかもしれないけど、広場が1つの劇場になったみたいで、イベント好きミーハーは満足させていただいた。


この後、
「これから貴重な2時間、60台のGalaxy S4を触りまくってくれ、HAHAHA!!」
みたいなのが特設ステージで行われたんだけど、すごい人で、波に乗り損ねてしまった。
ガジェ子じゃないのでまあいいか・・・・と思ったら、帰りがけにカメラの前で携帯触ってみて、ってやらされている人が!


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おお!あんまり人いないし、なんか聞かれるかもしれないけど、ここで触っちゃう!?
・・・・と思いきや、よく見ると、説明してるお兄さんと後ろのお姉さんが来ているジャケットに、


HTC


って入ってるんですけど・・・・
※ほんとにこの辺知らない方のために注釈。Samsungとは無関係の台湾のメーカーです・・・・




そうか、こういう場所には携帯好きな人が来るから便乗商法か・・・・
もちろん、触ってもらっているのは、Galaxy S4じゃなくって、HTCの携帯であった。

で、なんかお土産配ってて、こんなのもらった。


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HTCの新しい携帯の名前が入った傘。
しましまはレースクイーン気分を味わえるかもしれませんねっ☆


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アメリカに来て2か月、IT関係のニュース記事を読むと、この分野で日本企業の名前を見ることが本当に少なくて、ちょっと寂しい。
先月はSONYがイベントをしていたので、その期間はちょいちょい名前を見たのだけど、それ以外は、ほんとにたまーーーに、変わったものを出した会社が名前を取り上げられるレベル。


それに対して、Samsung、LG、HTCの名前を見かける機会はとても多い。
Samsungは最近Appleよりも広告費をかけている、というニュースが出たくらい、アメリカでのPRに力を入れている。
今回、ニューヨークで発表イベントをしたのも、Appleの本拠地であるアメリカの市場でAppleの牙城を崩してシェアを拡大すべく行ったものと言われている。
Samsungは着々とコンテンツ配信の仕組みとか、PCとの連携とか、上のレイヤーにも手を伸ばしつつあり、明らかにAppleを意識した、垂直統合モデルを目指しているかんじ。


うーーーーん。。。。


しかし!
わたしはたとえばSONYのXperiaの方が本体も企業ロゴも絶対かっこいい!と思っている(またまた失礼。主観ですので・・・・)。
しかししかし、それと同時に世界的にはこんなに話題になるほど存在感がないように見えてしまうんだよなあ。


うーーーーん、なんか悔しい。もったいないよSONYさん!


この辺のもったいなさは、ちょっと古いし紹介するまでもないこの本の言っていることが本当に今の日本の行き詰まりを表しているなあ、と思うわけです。



日本の電器業界が国内で戦国時代を繰り広げている間に、世界では大航海時代が始まってて、いろんなところの侵略が進んでいるっていう感じだ。


まさにSamsungは今、自分の領地を作ろうとしているのである。


アベノミクスとか言って、
一時的に(?)お給料を上げるとか、
円安で3月期の決算がよく見せるとか、
そんなことじゃなくって、もっと根本的な何かが必要だ(キリッ)


・・・・というのは多分100万回くらいえらい人が言っているけど、ただの30代会社員のわたしも本当に心からそう思わされた、そんなイベントの夜だった。


おっと、最後思わずちょっと熱くなって、ますますみなさんを引かせてしまいました。失礼いたしました☆
あ、ニューヨークでしましまのHTCの傘を見かけたら声をかけてください。わたしかもしれませんので!

・・・・あと数十本は配ってたけど!




2013-03-12

「いただきます」は英語でなんて言うの?

そろそろアメリカに渡って2か月。
一向に英語が上達した感がない。


わたしの今の実力はこんなもので(以前の記事参照)、
「もっとするする英語がしゃべれるようになりたい。そのためには、日常の中で自然な言い回しを学んで使うことが必要だ!」
と思ってニューヨーク行きを決めたわけであるが、いやーまじで上達しない。
思い当たる理由はひとつ。上達するほど使っていないし、勉強していないからである・・・・


このままじゃ思うようにしゃべれないまま日本に帰ることになってしまう!
そんな危機感から、職場のネイティブの子(女・20代半ば)に協力してもらって、英語ランチをすることにした。
参加者はネイティブの子、わたしと同い年の日本人同僚、わたしの3人。
どういう風に進めるか悩んだのだけど、今日は、「英語で言いたかったけど、さっと出てこなかったもの」について、ネイティブ同僚に質問しまくる、という形式をとった。(つまり延々質問タイム的な)

日本人同僚の最初の質問から、会話が思わぬ方向に行った。


「英語で、いただきますってなんて言うの?」

あーーーーー、あるあるある。こういうステップ。


「そういう文化がない」、というところを理解するという第一関門!
先日も書いた通り(これまた参照)、日本語を英語に丸写しできないと思う、というのはこの文化の差からである。


そしたら、ネイティブ同僚(もうめんどくさいから以下ネイティブ子にする)が思わぬ話を披露してくれた。


ネイティブ子が、以前日本に留学した時のこと。
最初の日に、ホストファミリーの家の食卓について、ご飯を食べるときに、「いただきます」を言わずにネイティブ子がご飯を食べ始めたら、ものすごく変な目でみんなに見られたそうだ
それからしばらく、ネイティブ子はご飯を食べるのが怖かった、と言っていた。

ちなみにネイティブ子は大学で4年間日本文学を勉強していて、本当に日本語が流暢なのだけど、そんな子ですら、「生活の中でしゃべる」という場で、こういう失敗をしてしまったのだから、言葉って、頭の中で理解しただけでは使いこなせないなー、と心から思う。

でもって、「いただきます」を全世界で当たり前にやっている、って思い込んでる日本人って、決して少なくないと思う。わたしも前そうだったし。
日本にいると、異文化に触れる機会が少なくて、自分の文化について意識を向けることが少ないのかなあと思ったりもした。いいか悪いかではない。他国でもこういうものはあると思うし。
当たり前すぎて、独自の文化という意識を持てないという面はあるかもしれないけど、グローバル人材(笑)育成には、TOEICの点数よりも、こういう超小さいカルチャーショックの積み重ねによって、視野を広げること、さらにできれば、異なる文化を許せることが大事になるんじゃないかなあと思う。

視野を広げて異なる文化を許す、って書くと簡単なんだけど、具体的には、

待ち合わせに2時間遅れてくるスペイン人や、
全然回ってこないフランスのレストランのウェイターさんや、
イギリスのまずいご飯や、
アメリカのSSN窓口の冷たいお姉さんなど(参照)、これらもろもろを許すことである!


窓口で順番無視する中国人のギャルにはキレました・・・・まだまだっす自分・・・・

・・・・
ちょっと話がそれたけど、とりあえず、第1回目の英語ランチは超楽しく終了し、「言語を学ぶって、文化も学ぶことだよねえ!」と再認識したのであった。




わたしの日本人同僚と同じような悩みを持つみなさんの参考になるかもしれないので、追記部分にいくつか今日聞いた表現を箇条書きで書いておきます!


はい、こちら、本日の質疑応答。

Q1. 英語で「いただきます」ってないの?ないとしたら、いつ食べるの?
A1. ない。宗教によってはお祈りをしてから食べるとかある。
同僚の家は無宗教だったので、食卓に食べ物がのったら食べていた。


Q2. 人に何かを渡すときは、「Here you are」でいいの?
A2. 「Here you are」は結構丁寧なので、目上の人以外にはあまり使わない「Here you go」でいいと思う。


Q.3 たとえば、待ち合わせに相手が遅れる、という連絡が入った時、「構わないよー」的に言うのは「Don't mind」?
A3. 「Don't mind」という言い回しはないと思う。「Don't worry about it」とか、それに続けて、「It's not a big deal」という。

Q4. インフォーマルな集まりで、家族や友達を紹介するときは、「I'll introduce ○○」?
A4. introduceは結構フォーマルな言葉なので、遊びで紹介するときはちょっと仰々しい。(仕事ならまだOK)「This is ○○」とか、introduceを使いたいなら、「Let me introduce ○○」にするとカジュアルになっていい。


Q5. よく、「なんでニューヨークにいるの?」って聞かれるんだけど、「社内の異動で(ここに)転勤してきました」ってなんて言えばいいの?
A5. 「I was transferred by my company」とか、「I came here for my job」とかでOK。

Q6. お店でメニューを見て、「○○ください」っていうのはなんて言ってる?
A6. 「Could(Can) I get ○○?」とか、「I'll have ○○」でOK。


-------------

これらはほぼ全部もう1人の同僚の疑問で、「あーーーー、確かに、こういう言い回し、わからない頃があったかもなあ」と思いながら聞いていたのでした。
これも小さなカルチャーショック、というか、日本語と英語との違いの積み重ねだよなあ。

で、我が家にあったこの本、こういう言い方を結構カバーしてて、おおっと思ったので紹介しておこう!


ご参考まで☆

2013-03-10

世界は屁理屈で動く


経済は感情で動く―― はじめての行動経済学 (マッテオ モッテルリーニ)

ちょっと前のベストセラーをやっと読んだ。
だいぶ前に買ってたんだけど、本棚の裏に鎮座されていたところを今回の引っ越しで発掘。
自分の所持品の棚卸のために、たまには引っ越しもいいものである。
(しばらくしたくないけどね!!)

こちらの本だけど、この前読んだ『スタンフォードの自分を変える教室』 に近いかもしれない。
「理屈で考えたらおかしな行動をなぜしてしまうのか?」というのを経済活動に当てはめて書いているけど、経済活動以外の日常生活にも適用できる内容がたくさん書いてあって楽しい。

本に載っていたいくつかの例の中で、一番目から鱗だったのはこちら。
『してしまったことを後悔するか、しなかったことを後悔するか』
本の中では、以下の通り、インフルエンザワクチンの例が挙げられている。

(前提条件)
あるインフルエンザの死亡率は、1万人に10人(0.1%)

(理屈で考えると)
・ワクチンの副作用による死亡率が0.1%より大きければ、ワクチンをする必要性はない
・ワクチンの副作用による死亡率が0.1%より小さければ、ワクチンは効果的

この医療が進んだご時世に、病気による死亡率よりもワクチンによる死亡率が高かったら、ワクチンとして存在しないと思うのだけど、それなのに、10人中6人が、インフルエンザの予防のために1歳の子供にワクチンを与えようとしない、と。

ここまでは理屈の世界。なぜこんな行動をとるかというと、「省略の誤り」という錯覚や、「後悔回避(regret aversion)」という人間の信念がそうさせているらしい。
後悔回避については、ものすごく納得できたので、本をそのまま引用すると、

現在および将来における「後悔を嫌い、避けたい」という人間の信念が、意思決定に大きな影響を与えている。人は短期的には失敗した行為の方に強い後悔の念を覚えるが、長期的にはやらなかったことを悔やんで心を痛める

うわーーーーーー。これなんかわかる。
先ほどの例に当てはめると、

・ワクチンを打たなかったら、そのままで死亡率は0.1%
・ワクチンを打ったら死亡率は0.1%より低くなるけど、自分がとった行動がその結果を引き起こすことが許せない

という差があるということですな。

ちょっと話がそれるけど、目から鱗つながりで、ワクチンを打たないことについては、先日読んだ高齢出産本にも書いてあって(参考:『オーバー30、出産を考える』)、この本の元ネタになっているサイトから引用すると、

時々、ワクチンなんて必要ない、と受けさせない親がいるそうですが、ワクチンを受けさせてもらえなかった子が病気にかからずに済んだとしても、それはほとんどの子供がちゃんと打っているからで、ワクチンが不要であることとは全然ちがいます。ワクチンは受ける人のためであり、社会の流行を防ぐためであり、引いては次世代の子供のためです

確かに、自分の子供が病気にかかって死ななくても、そこが流行源になってしまう可能性だってある。さらに本から引用すると、

今の日本ではよほど意識が高くリテラシーのある親のもとに生まれた子どもしか、ちゃんとワクチンを打ってもらえません。これは機会の不平等ではないでしょうか

はーーー。ほんと、そうですよねえ・・・・反省。
わたしも、母がおそらくTVやら雑誌やらで入手してきた副作用の情報から、
「インフルエンザのワクチンは副作用が怖いから打たなくていいのよ」
とか言っていた人なので、このエラーに惑わされていた。
(他のは打ってるけど)

でも、日本はワクチン後進国で、費用もめちゃくちゃかかるらしいし、きっとわたしみたいに考えている人も多いと思うし、普及には時間がかかりそうだなあ。

はっ、なんだかワクチンの話がやたら長くなってしまったけど、わたしが強く思ったのは、

(1)冷静に考えてみたらとるべき選択肢を、そのままでは起きないことを、自分の行動が引き起こすかもしれない可能性にびくびくしすぎて回避するのはおかしい

(2)近い未来では「行動したことを悔やむ」、遠い未来では「行動しなかったことを悔やむ」らしいので、「やりたい」と思っていることは早くやるべき


ということであった。
ここで求められるのは、怪しい情報や主義の切れ端に惑わされない冷静さとか理屈っぽさなんだろうなー。

人間の脳が引き起こす錯覚は、ちゃんと計算してみたらだいぶ回避できたりもするんだけど、世の中の広告や、情報の切れ端は、その計算よりも先に、危機感をあおったり、脳の錯覚を活用したりしているんだろうな。
パニックとかもこれに近いのかもしれない。

これを読んでから、

「いいか、自分、このままだと子供産まなかったこと後悔するぞ・・・・」


と言い聞かせております。
人間は長期的にはやらなかったことを後悔する、そうなので。

あれだぞ、目の前の仕事や生活が大事でも、70歳になったらきっと「ああすればよかったこうすればよかった」っていうのが出てくるんだぞ。
忘れちゃだめだぞ。後悔先に立たずって!!

・・・・と最後は自分への叱咤激励になってしまった。
おつきあいありがとうございます。




2013-03-09

MAMMA MIA!でブロードウェイ観劇デビュー

昼間、オペラ座の怪人の劇場の前のすてきなカフェに行った。


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すっかりはまったフレンチプレスコーヒーとチョコスフレ(日本サイズ)。
オレンジ味のソースがかかってておいしかった。
Angus' Cafe Bistroというところ。内装もレトロで雰囲気があって楽しい。

同僚の奥様ふたりがオペラ座の怪人を見に行った帰りに、せっかくマンハッタンにくるから、と誘ってくれたので出かけたのだけど、観劇後のふたりはすごく興奮していて、
「すごくよかったよーーーーー!」「余韻がーーーーー!!!」
と、力説。
なんだかほわーーーーっと観劇への熱が高まる。

帰りに、タイムズスクエアの当日券を安く売っているTKTS の横を通ったら、いつになく空いてる・・・・


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つい買ってしまった。マンマミーアの当日券。
40%オフって書いてあったから・・・・つい・・・・

劇場はタイムズスクエアからちょっとだけ北に行った、Winter Gardenという劇場。


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おおおおお、外観はこてこてに出演者の写真がラッピングされててわからなかったけど、中は古くて趣がある。
いつものようにWikipedia先生にお聞きしてみたところ、1896年に元となる建物が作られて、1922年に建て替えられたそうだ。
あれ・・・・そんなに古くない・・・・と思ったけど、アメリカだしねえ。
座席はV列で、オーケストラ(1F)の一番後ろだけど、まあまあよく見える。


ショーはというと、終わりよければすべてよし、的に面白かった。
というとあんまりよくなさそうだけど、80点くらい!


よかったのは、
・年配組(お母さん、お母さんの友達、お父さんたち)の演技、歌
→見ていて間違いなく楽しいし、やっぱり声も歌も演技もすごい。円熟した技術を感じた。
特に、お母さんの友達役のふたりはやっぱり楽しい!年の功とはっちゃけっぷりのコントラストがよかったなー。


・若者たちのダンス
→ブロードウェイだしねえ、とは思うんだけど、出てる人みんなすごいなーーー。迫るものがあるな。


・カーテンコール
→最後はもちろんスタンディングオーベーション、というか、ABBAの歌をみんなで歌って終わりで、超楽しかった!!
ABBAの歌を知らない、って人もきっとどこかで耳にしたことがあると思うので、きっと楽しめると思う。




ちょっと気になったのは、
・主演の人が違う人だった・・・・
→調べていけよって話だけど!!(笑)
お母さんのドナ役の人がサブ(っていえばいいの?)の人だった。
もちろん主役になれるくらいの人なので技術はあるし、声もいいし歌も上手なんだけど、なんというか、ドナをやるには若くて細すぎる、という違和感があったような・・・・?
結婚するくらいの年齢の子供がいるっていう役はちょっと無理があった気がする。
メリル・ストリープの印象が強すぎるのかもなーーー。
でもパンフレットのお母さん役の人もそんなかんじだしなー。ちょっと残念。

・音響がイマイチ?
これは席が1Fの一番後ろだったからかもしれないけど、特に、小さい声の歌のときに、音楽と歌の聞こえ方がばらばらで、一体感がないように感じた。
劇場自体があんまり音が響かないのかなあ?
大きく声を張っている系の歌とか、大勢で歌う歌とかは結構まとまりがあって、迫力もあったので、スピーカーの配置の問題なのかなあ・・・・
ブルーマンを見たときは(参考)、全身が音楽に包まれる感じがあったんだけど、なんとなく前から音が聞こえてくるなーーー程度で、ちょっと残念だった。


・・・・と、いろいろ言っていますが、終わりよければすべてよし(2回目)、で、最後のカーテンコールで歌ってカラオケ欲を満たしたので大満足です。
映画ももう1回見たくなってきたなー。


見たあと、

「せっかくブロードウェイにすぐ来られる場所に住んでるんだから、この機会にいっぱい見なきゃねえ・・・・・・・・」


みたいな話になった。

ほんとですよねえ・・・・・・・・
出不精の自分に反省。
マリオカートはしばらく封印する。

しばらく。
たぶん。




2013-03-05

「英語ができる」という評価を「英語ができない」人がする悲劇

日本では、保育園に入れなかったお母さんたちがデモをしたと思えば、女性国会議員が中絶禁止を唱えたりと、なんだかいやーなニュースが続いているみたい。
保育園とか少子化はほんと難しい問題だよなあ。
個人的に今の政権の間は国はなんともしてくれなくって、地方自治体の努力に依存する形になるのだろうなあと思っている。

そんな中にあって、そこまで深刻じゃないけど、いやだなーと思ったのがこちら。

「アカデミー賞」中野美奈子の現地レポートに非難相次ぐ(ガジェット通信)

いきなりオチっぽいトピックですね!

中野美奈子アナウンサーといえば、慶應義塾大学在学中にサンフランシスコに留学したこともあり、昨年夏のフジテレビ退社後は、医師である夫と共に海外で暮らす予定とも言われていた。ハリウッド俳優に聞き取れない英語で、今後海外でフリーアナウンサーとしてやっていけるのだろうか。
つっこむのもあれだけど、ほんと余計なお世話だし、的外れだよなあ。この文章(笑)
これを読むと海外に住んで一瞬で英語がうまくなった人なのか、そういう経験のない人なのか、どちらかが書いたんだろうなあと思う。


TV中継を見ていたという人たちの反応がここにあった。

【放送事故】元フジテレビ 中野美奈子がアカデミー賞の中継で英語があまりに通じない&下手過ぎ(NAVERまとめ)

こんなかんじで、ものすごい批判が集まっているんだけど、この中で、どのくらいの人が、

英語を学ぼうと努力して、
言いたいことを言えないもどかしさを経験して、
練習するんだけど、それでもやっぱり言えなくって、
ある日突然言いたいことが言えてうれしい、

・・・・みたいな経験をしたことがあるのだろうか、と思ったのであった。

こう書くと擁護しているみたいだけど、そんなつもりはまったくなくて、仕事によって必要な英語のレベルというのは絶対あると思う。
同じ英語でも、たとえば、通訳の人と、翻訳の人と、リポーターの人では、絶対に必要とされるスキルが違う。
その辺の必要とされるスキルが、仕事を遂行するのに問題ないレベルなのか、というのが重要ではないかな。

なので、わたしはこの話題で問題なのは、

サンフランシスコに留学したことがあるらしいから、
英語できるだろうし、
女子アナだったし、リポーターやってもらおう!


って短絡的に「その仕事に必要な英語のレベル・スキル」について考慮もせず、キャスティングを決めた人と、

自信はないけど「英語堪能」キャラだし、
フリーになったばっかりで仕事ほしいし、
アカデミー賞なんておいしすぎるから受けちゃおう!

って決めた本人の甘さだと思う。
(全部推測だけど)

前にも書いたけど、「英語ができる」って、問いかけられた場合にはほんとうに答えに窮するし、とにかく定義があいまいなのである。(参照:TOEIC900点の世界

さらに、問題なのは、その定義のあいまいさを理解していない人が、

「留学(とか長期滞在とか)してるなら英語できるでしょ」
って決めつけてたり、
「英語できるからこれやって」と軽く言ってきたり、
「グローバル人材(笑)だから」とか言って海外転勤を決めたりする

ということじゃないだろうか。

わたしは技術系の超地味ーーーーーーな仕事をやっている会社員だけど、日本にいるころ「英語ができる」という噂のせいで、
全然知らない人にかかってきた英語の電話を全部回されたり、
「広告のアナウンスの英訳を考えて!」という無茶ぶりをされたり
したことがある。

そういう英語が「できない」人たちには、日本語で書かれていたり、話されていたりするものは、その字面だけを写し取る、そのまま英語にできる、という印象があるのかもしれない。(わたしも英語だめだったときそうでした。すみません・・・・)

わたしの今の実力では、言葉にはその裏にたくさんの情報がつまっていて、それを理解せずに写し取るなんてできないと思っている。
まあ、そもそも、日本語にあって英語にないニュアンスのものってたくさんあるから、まるまるコピーは無理なんだよねえ。
「いただきます」「お疲れ様です」ですら英語にできないんだからさ!

話をまとめると、英語関連の仕事については、

【求められる頼む側の姿勢】
自分が英語習得について門外漢なら本人にできるかどうか聞く
(英語を習得している人なら、テストをすることもできそう)

【求められる頼まれる側の姿勢】
「実力以上の仕事だ」と思ったときは早めに言う

という点を、お願いする側も、される側も、心がけるべきなんじゃないかなーという提案でした。

・・・・って、これ、ほかの仕事でも同じじゃない?
何かができても、別の何かができない、ってよくあることなのに、なんで英語になると、「できる(という噂)」=「なんでもできる」っていう錯覚に陥るのだろうか。
そのくらい「できなきゃいけない」っていうプレッシャーが強いものなのかなあ。

1回、「英語ができる」「グローバル人材(笑)」みたいなタグがついちゃったら、今後も「英語できるんでしょ」っていう人からの無茶ぶりやバッシングに備えて、勉強し続けなきゃいかんのなあ・・・・と思う後味の悪いニュースであった。


2013-03-03

ヘルズキッチンお散歩

ニューヨークはマンハッタンの真ん中の左の方。それがヘルズキッチン

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ミッドタウンからちょっと外れただけなのに、建物が低くて空が広い。

なんでヘルズキッチン、地獄の台所(Hell's Kitchen)なんて物騒な名前なのか、というのには諸説あるそうだ。
英語Wikiによると、19世紀の中ごろから末にギャングがはびこっていて超治安の悪かったこの辺を、新聞なのか、住民なのか、誰かがそう呼びだしたらしい。
1950年代に、
「さすがにミッドタウン近くて便利だし、ヘルズキッチンって名前はないだろ!」
ということで、クリントンとかミッドタウンウェストと呼ぶようにしよう、となったそうだ。
日本語Wikiだと「元はクリントンと呼ばれていた」って書いてあるけど、英語Wikiの言い分と違うかもしれない。

今日は9th Avenueの39くらいから50くらいまでをお散歩。
9th Avenueは、別名「レストラン通り」と呼ばれているらしく、レストランがたくさん!
メキシコ、タイ、ギリシャ、中にはこれどの国の料理だろう?というようなお店もあったりして、見ていて楽しい。
ちなみに先日行ったKyotofu(京とうふ)もヘルズキッチンの北の方にある。

39Streetを9Aveから10Ave側に入ったところの蚤の市をまず探検。

Hell's Kitchen Flea Marketというそう。
ああ、そうだ、フリーマーケットってFreeじゃなくてFleaなんだよなあ、と思い出したのであった。


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後ろにそびえたつ高層ビルを無視して、道路に広がるフリーマーケット。

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レトロなキッチン用品やら、

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名前も知らない人のたくさんの古い写真やら、

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柄が気になる古着ワンピースやら(かわいい・・・・)

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古い家具屋さんやら・・・・楽しいーーーー!!!!

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赤と黒で印字できるタイプライター初めて見た。

そのほか、ほんとにここは楽しかったので、追記部分に写真をたくさん載せておこうと思う。

9Aveを北上。
ポートオーソリティの高架(?)を過ぎてすぐくらいのところに、超気になるお店を発見!
Empire Coffee & Teaとな!!

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ホワイトミントラテ、ホットアップルサイダー・・・・ですって???

もちろん入って物色した。

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コーヒー豆が無造作にうわーっと置かれていたり、

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お茶の瓶が並んでいるあたり、たまらんーーー。
ということで、最初に気になったミントラテ(3.5ドルくらい)を飲んだ。
ちょっと甘いけど、お散歩途中の休憩にはちょうどいいかんじ。
調べてみたら、ニューヨークとニュージャージーにお店があるそうだ。

9Aveに垂直に交わるStreetたちは下町風情満載でかわいい。

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外に出ている階段は非常階段だそう。
古い建物は非常階段を中に作れなくて、外に無理やりくっつけたそうで、地上につながるはしごは2Fの高さまで上げられている。
夏はこの階段でBBQをやる人もいるらしい。この広さでできるのだろうか・・・・

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自転車に乗ったおじさんの絵がかわいい自転車屋さん。

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ビルの壁にStreetの名前がで書かれた石板(?)みたいなものが埋まってる!
古い建物なんだろうなあ。

ミッドタウンってあんまりおもしろいものないしなーーと思っていたので、発見がたくさんあってよかった。
ヘルズキッチンには、あんまりスタバがないように感じる。
その代わり、マンハッタンではあんまり見かけない素朴なパン屋さんがあったり、99セントピザのお店もやたらいっぱいあったり、なんというか、街の雰囲気というものがあるエリアだなあと感じた。

古い町並みの中の食べ物屋さんは、見てるだけで超楽しいお散歩であった。
次はおなか空かせて歩こう・・・・

ということで、追記部分にはフリーマーケットの写真をばしばし貼っておきます。
オチなしですんません!!

---------------

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もう何に使うかもよくわからないものたち。
古いのはよくわかる。

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額に入った家族写真、55ドル・・・・
他人の写真なんてどうするんだろう、と思ったんだけど、MoMAにもたくさんあったな。古い写真使った作品。

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写真だと見えないかも。大きいポケットがついててかわいい古着ワンピース。
これはふつうに着れそう。

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カウボーイブーツもたくさん!
さすが本場っすね・・・・ほしい・・・・いや我慢だ・・・・

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革屋さん。端切れ、と言ってもかなり大きなピースが5ドルだった。
誰か何か作ってーーー!

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アクセサリーかわいい。
ワイヤーなので、調整するし、色とか形も好きなの組み合わせられるよーと言っていた。

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鏡がゴミのように置かれている。
さすが蚤の市。いいなーこの古いものの味わい!

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妙なお面屋さん。
これはあの友人に買って帰らねばなるまい・・・・フフフ・・・・


(2013/3/11追記)
やっぱり、名前が物騒だからか、結構みなさん検索してこちらを見つけてくださるみたいなので、検索キーワードで多かったものにお答えしておきます。

「ヘルズキッチン 治安」
本文にも書いたとおり、昔は相当危なかった場所のようだけど、今は昼間9Aveを歩いているぶんにはそんなにいやな感じはしない。
が、確かに西の方は建物古いところも多いし、Streetによっては夜は気をつけた方がいいかもしれない。
あと、10Aveくらいまで行くと結構はじっこ感があって、かなり下町っぽい。錦糸町的な(笑)
ということで、もちろん超安全と胸を張っては言えないけど、10Aveより東なら、特別いやなかんじだなーと思うほどではないかなあと個人的には思うところ。



オフオフブロードウェイでブルーマンを見る

「ブルーマン見たいんだよねー」



と、そろそろ日本に帰る職場の人が言った。



「おお!いいですね!わたしも行きたい!」



せっかくブロードウェイのシアターディストリクトにすぐ行ける場所に住んでいるのに、引っ越しやらお散歩やらをしていて全然観劇できていないわたしは、そのつぶやきに食いついた。
ということで、職場の3人組でブルーマングループのショーを見に行くことにした。



あー、やっとブロードウェイのシアターディストリクトを堪能できるー!



・・・・と思ったら、ブルーマンは、オフブロードウェイ(Off-Broadway)と呼ばれている、ブロードウェイからちょっとはずれた区域でもない、南の方でやっているらしい。
ちなみに日本語のガイドブックには「オフオフブロードウェイ」って書いてあった。
英語Wikiによると、ブルーマンをやっている場所はオフブロードウェイって書いてあった)



思い立ったが吉日、すぐにネットでチケットを予約。運よくまだちょっと残っている。
席どこがいい?と聞かれるが、前の方がいいでしょー!と即答。
『Section PONCHO』という場所の席を予約した。



劇場はAstor Place駅のすぐ近くの、その名もAstor Place Theatre
え!?こんなところ?というような地下に入っていく小さな入口。
前の方の区画の席には、何かビニールのものが置いてある。
もちろん、前の方を指定したので、わたしの席にもビニールが置いてある。

「これなんですか?」
ポンチョだよ。席の名前に書いてあったじゃん

え?????

広げてみると、薄い透明のビニールの3か所に穴があけられていて、1つの穴には簡単なフードみたいなものがついている。
超やすっちい雨合羽のようである。

「え、もしかして、シートの名前の『PONCHO』って」
「そう、ポンチョが置いてある席だよ。水かぶったりするかもしれないからね
・・・・・・・・

「ブルーマンってそういうショーなの!?!?!?!?」
「えー?知らなかったの?いや、ポンチョシートがいいって言ってくるから、さすがだと思ったよ!


・・・・・・・・・・・・・・・・
知っていたら、わたしはどうしていただろうか。

いそいそとポンチョから頭を出す。コートどうしよう、と思っていたら、隣で、

「水ならまだましだけど、色のついた水とか、ガムとか、飛んできたらやだねー」


とか言っている。
・・・・・・・・
コートもバッグもポンチョの中に格納した。


どきどきしながらショーは開幕!
ちゃんと評価できるほど知識があるわけではないけど、「面白かった!!」の一言に尽きる。
映像、音楽、ブルーマンの動きがものすごく一体化していて、小さい劇場ながら、ものすごい仕掛けがしてあったり、その広さを生かした惜しみのない演出はすごい。
これ、1日3公演やる日は、各公演のあとの片づけ大変だろうなあと変な心配をしてしまう。
後で調べたら、1991年からブルーマングループの公演は始まったそうで、20年以上の歳月の中で、うまく時事ネタとか、流行を取り入れてショーを進化させてきたのだろうなあと思った。

ブルーマンをやっているパフォーマーの人は、本当に芸が多彩なので、ものすごく幅広いトレーニングをするのだろうなあ。
ロックバンドの人たちの音楽もかっこいいし、ものすごいプロフェッショナルだ!と感動。


最後にスタッフが大人が楽しんでやっている感じが伝わってきて、元気になれる。
あと、観客の巻き込み方がすごい!!
巻き込まれないように目を合わせないようにしてるおじいさんとか、そんなことよりロックな音楽に夢中なお兄さんとか、ブルーマンの動きにいちいち爆笑する子供とか、幅広い年代が楽しめるショーだと思った。
ショーの後にはブルーマンと写真が撮れるおまけつき!


あ、で、結局汚れたかどうか。


書かないでおこう。ウフフ・・・・



2013-03-02

金曜日はMoMA(無料)の日!

ニューヨーク近代美術館、MoMAへ行ってきた。
先週は超近代文化を楽しむ金曜日だったので、今週はもうちょっと古い美術を楽しむ日に。

金曜日の16時以降はTarget Free Friday Nightと言って、入館無料なのである!!
と、美術を楽しむと言いながら無料を前面に押し出しているあたり、わたしってば相変わらずケチすぎだけど、行ってみよう!



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この写真ではあまりわからないけど、めっちゃ混んでおります。
さすがタダデー。
受付で、タダなのにチケットを受け取って中へ。



都会のど真ん中のビルに入った美術館なのに、空間を贅沢に使っているのがすごい。
天井高いし、広いし。
美術品とは、製作段階から、どんな場所に、どういう風に飾られるのかを考えて作り上げていくものだそうで、この美術館だったら、そういう展示ができるのだろうなあと思った。



今はちょうど『叫び』で有名なムンク展をやっていて、例の絵の前はものすごい人だかりだった。



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あれ?なんだかわたしの知ってるずどーんとした絵じゃない?なんだか明るい?と思って調べたら、『叫び』は4種類あって、これは唯一の個人所有のものだそうだ。

Edvard Munch: The Scream(MoMA)
The Scream(Wiki)



さらに別のバージョンのリトグラフの作品はこの横に置いてあった。
モノクロのリトグラフの『叫び』は結構怖いんだけど、このパステルのものは、色が鮮やかなだけにムンクの頭の中の雑多な感じがそのまま表現されているのかなあと感じた。

そのほかMoMAで好きだったもの。

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モネさん。
夫が、「これ、額縁つけてほしかっただろうねえ・・・・」と言っていて、はっとした。
この部屋には『睡蓮』もあって、モネワールド全開。
『睡蓮』は、パリの美術館の方が、自然光で輝く感じがよかったかもしれない。



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これはかなりお気に入り!の看板(?)たち。
どれもセンスがいいとしか言いようがない・・・・!!!
やっぱりフランス語は突然おしゃれに見えるなあ(笑)


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うおー、踊り場にヘリコプターが吊るされてる!
荷重は大丈夫なんだろうかとか心配になった。


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糸くず?みたいなものをうわーっとフロアに敷き詰めたもの。
これこそ、展示する空間を選ぶだろうなあ。
もふっと倒れこみたくなったことは秘密だ。


で、一番のお気に入り、というか、思わずじろじろ見ちゃったのはこちら。

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え・・・・??サザエさん・・・・?

やはり無料、超混んでいたので、人混みに疲れてしまい、ざーっと見て退散することにした。
今度はお金を払ってゆっくり見ようかーという話になった。
大人ですしね・・・・はい。
出口には無料の日を狙ってきている観光バスが停まっていて、なんとも言えない気持ちになったのであった。自分を棚に上げて。


美術館から出て30秒ほど歩いたら、路上にこんな車が停まっていた。

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これもアート作品なの・・・・・・!?!?!?!?


美術に触れることは、考えさせられるということなのだなあ・・・・

なぜハイヒール・・・・